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2010年11月26日金曜日

『四十路越え!』トークイベント各種、速報!!



本日、拙書『四十路越え!』が発売ナリ。

『女装する女』(新潮新書)に続く、女性の欲望についての書き下ろし第二弾として、
現在、何かと取りざたされるアラフォー女性にターゲットをしぼり、
特に現在、男女間で大きな地殻変動が起こっている恋愛とセックスをクローズアップ。
相変わらず昔と変わらない恋愛のファンタジーと方法論しか頼るすべが無く、
その一方で男性からの臆面もない女性からの逃走になす術が無い、
という、 
「”恋愛砂漠”をどう歩んでいくのか女たちよ!」の内容は、
男性の方々にも対岸の火事ではなく、興味を持っていただけるものと存じます。
読んでみたい!  と思われましたら、ぜひ、以下のサイトでポチッとご購入のほどを!!
そしてそして、
以下の三つのトークショーが開催されます。
音楽評ライター、DJ、編集者の三田格氏、
女性誌『ジンジャー』の片山裕美編集長、
編集者、川勝正幸氏という、
三人三様の論客ゲストを得て、『四十路越え!』を土台に
様々な角度からそのテーマに迫っていきますのでぜひ、足をお運びください。
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【第1弾:12/1(水)18:30〜19:30 @紀伊国屋南店7F】
『四十路(ヨソジ)越え!』出版記念トークショー
ゲスト:三田格さん(音楽評ライター、DJ、編集者)
三田さんとは、ポップミュージック界の90年代を震撼させたビッチたちを軸にポスト・フェミニズムを論じた、彼の共著 『ゼロ年代の音楽 ビッチフォーク篇』にお呼ばれして、ビッチカルチャーを語ったご縁。その観点から、時代とアラフォーをカルチャーよりで語り合います。
■日時:12月1日(水)18:30〜19:30
■場所:紀伊國屋サザンシアター・ロビー(紀伊國屋南店7階)
渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 タカシマヤタイムズスクエア/TEL:03-5361-3301
■定員:40名
■申込方法:(紀伊國屋南店で本書をご購入のいただいた方限定となります)
1)11月26日10:00〜紀伊國屋南店5階カウンターにて「四十路越え!」をお買い求めの方に1冊につき1枚イベント参加整理券が発券されます。
2)お電話での予約も受け付けております。
TEL:03-5361-3315 (5F直通)
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【第2弾:12/6(月)19:00〜20:30 @丸の内カフェ】
「アラフォーという生き方」
ゲスト:片山裕美さん(幻冬舎『ジンジャー』編集長)
 
本書中にも取り上げ、2ちゃんやサイゾーウーマンでも話題になった、女性誌『ジンジャー』のリアルな恋愛特集を企てた編集長の片山さん。アラフォーのホットな実感と女性の欲望に日々対峙している編集長の観点から、女性の四十路越えを語り合います。
■日時:12月6日(月)19:00〜20:30(18:40受付開始)
■場所:丸の内カフェ 
東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル1F/TEL:03-3212-5025
■参加費:1,000円(当日支払)
■ 申込方法:
1)丸の内カフェ インフォメーションカウンターでの受付
2)申込フォームからの受付
■ お問い合わせ
丸の内カフェ:03-3212-5025/OPEN 8:00-21:00 (Sat/Sun/Holiday:11:00-20:00)
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【第3弾:12月中旬予定 @シブヤパブリッシング】
「アラフォー男女の教養」
ゲスト:川勝正幸さん(編集者)
アラフィフをすでに超え、最高のナイスミドル男性っぷりを日々更新している川勝さん(湯山の私感)には、本書の”恋愛砂漠”時代の恋愛とセックスを、男性の視点から語っていただき、男女の間の川は果たして、もう一度水深を取り戻せるか?!
■日時:12月中旬予定
■場所:シブヤパブリッシング
東京都渋谷区神山町17-3/TEL:03-5465-0577
■参加費:1,500円(ワンドリンク付き)
■定員:50名
■ 申込方法:SPBSの「SPBSラボ」のページ
からご予約下さい。
12月1日からの募集開始を予定しております。
☆詳細は http://www.shibuyabooks.net/ にて告知致します☆
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2010年11月25日木曜日

バナナ学園純情乙女組と長塚圭史演出のムロジェックの『タンゴ』




一昨日の休日前は、超弩級の演劇二本立て。
バナナ学園純情乙女組とシアターコクーンの長塚圭史演出のムロジェックの『タンゴ』という、ある意味極北同士の時間差攻撃にやられちゃったのか、昨日の休日は冬眠状態でした。バナナ学園は、敬愛する演劇ジャーナリストの徳永さんのリコメンにて初参戦だったのですが、まあ、多分今の演劇が時代と切り結ぶところの最先端を突っ走っている集団ということは間違いがない!  
秋葉原、アニメ、ニート、草食男子、とまあ、この辺りの言葉でしか伝わってこない、現代の若者の新しい空気感は、音楽では相対性理論、そして、神聖かまってちゃんが見事に表現化して、私たちにソレをわからせてくれましたが、演劇でもその流れはあって、快快に続き、こんな才能がひかえていたとは! AKB48もどきの制服コスプレ集団男女がハイテンションで歌い踊って暴れまくるだけ、といったら元も子もないような舞台なのですが、その狂騒とノイズ(大友系ではなくて、歌舞伎町のセクパブの店内放送系)感だけで2時間あまりが表現として成立してしまっているんですよ。
とはいえ、この"俗"を取り入れる方法は、小劇場演劇ではそれこそつかこうへいから、第三エロチカから、アングラの手法としては目新しくも何ともないのですが、バナナが凄いところなのは、舞台に出る有象無象の役者たちが、全く役者的な自意識と無関係なところ。それ、しろうとが舞台に立った時の異化作用、といったものとも違うんですね。
少年少女時代からブログでカラオケで自らをオモテにさらし続けてきた世代のあまりにも自然で屈託ない"表現エネルギー"をそのまま、演劇の舞台という生け簀に呼び活けた、という演出家の手腕はもうもう凄いとしか言いようがありません。客席には、ホントにこのバナナ学園をアキバ系の新モノとして追っかけているような真性オタクファンも紛れ込んでいますし、女の子の何人かは本当にアイドルを本気で目指しているようにも見える。そういう、ギリギリなところで勝負をかけてきて、演劇の現場自体をトリッキーなものにしてしまっているのにも恐れ入った次第。
まあ、『女装する女』『四十路越え!』の著者的なジェンダー観点から見ると、女の子たちと一緒に歌い踊る男子集団たちの、かぶくでもなく、お笑いでもない嬉々とした制服スカート女装は、もうもう、現在の男性すべてが持ち始めている"めんどくさい男を降りて、カワイイ女願望"がだだ漏れかつそんなに楽しんじゃっていいの?!ぐらいの屈託のなさなのです。
世の中が成熟していくにつれ、私たちの中に抗えなくわき起こってくる"子供化"願望は、バナナたちが、無防備に客席になだれ込んで、舞台と客席のケジメをユルユルにした瞬間、大きく観手の心に自覚される事になってしまう。一見、ノリだけで作ったバカ舞台のようなふりをして、実は「この時代に役者とはどう見え、そして彼ら自身はどう舞台に立つべきなのか」という方法論や集団のあり方=政治をコチラに突きつけてくるあたり、意外にも寺山修司の天井桟敷と似ています。
彼がやったのは「既存の価値観のひっくり返し」でしたが、バナナがやっているのは、「情報の速度が速すぎちゃって、意味が形を結ばない」価値なき時代の躁病的な舞踏、ってヤツでしょう。これ、音楽がクラブで先んじ、ドラッグカルチャーにも通じる、エゴの手放しと両輪のものです。天井桟敷は演劇実験室と銘打ちましたがか、バナナのやっている事はそのスローガンに今最も近いかも。youtubeやツイッターなどの、発信ツールに関しても、彼らは抜かりなく全体像としてバナナ学園を表現している。
長塚圭史演出のムロジェックの『タンゴ』は、68年に書かれた脚本が、そんなバナナ学園な現代においても、充分に通用する、理想と現実、野党と与党の物語。長塚圭史演出の白眉は、ラストのブラックな笑い。これ、全く喜劇としては描かれていないのですが、構造としてはひとりの真面目青年が、奇天烈人間の中で大いに悩む、という、「マカロニほうれん荘」そのまんま。
しかし、主演の森山未來は凄まじく上手い。あの膨大な台詞量を難なくこなし、その言葉がいちいちこちらに明瞭に刺さってきます。決して舞台向きの派手な佇まいの人ではないのに、光量がバカでかいんですよね。本当に将来が楽しみなのだ。




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2010年11月16日火曜日

著作『四十路越え!』11/26に発売、という宣伝なり。



11月26日に新しい著作が出ます。タイトルは『四十路越え!』。帯の文言は、「オンナでつまづかず、女で生きろ!! ニッポンの女子にかけられた1億年の呪いを弾き飛ばす完全21世紀型生き方バイブル」。いやはや、派手にぶち上げさせていただきましたが、あながちウソでもないような、型破りかつ実効性重視のテキストを書かせていただきました。

『女装する女』が出たのは、2008年の年末でしたから、あれから、2年たっての「女性ジャンル」の書き下ろしとなります。(こういっちゃナンですが、当時描いた女模様のほとんどは、スピリチュアル、走る女、山女、しみったれオヤジ居酒屋、森ガール(エコ女の一部としての)などなど、巷に確実に現象化。今後もロングテールで行きそうな気配が濃厚です。もう、資本主義下の女の欲望は揃いきった、ということなんでしょうね)

この2年間、幅広い年代の女性誌を中心に様々に執筆やコメント、編集協力を求められたのですが、やっぱりオーダーとして最多なのはセックスを含む恋愛、というもの。それらは女装~の通奏低音としては大音量で響かせてていたのですが、テーマとしては表立って扱ってはいなかった事柄です。今年の頭に、ワニブックスの編集者である三宅花奈さんからメールが入って、「アラフォーと、そしてアラフォーの予備軍のための生き方戦術書のようなものを書いてほしい」という依頼があったときに、まあ、真っ先に思ったことは、その2大テーマでしたね。多くの女性の強迫観念であり、男性の臆面も無い女性からの逃走を目の前に取り組まなくては行けない今どきの女たちの”恋愛”というものを、じっくり取り上げて、そのトラップの数々を検証していきます。

10月にTBSの『シンデレラ画報』という特番に出演したのですが、私に振られた役割はなんと「アラフォー期のセックス」(涙)。アラフォー期にマックスになる性欲をコントロール技術としてのマスターベーションについて打ち合わせで口走った「光合成女子」という言葉が番組では今田耕司さんの司会のもと、”企画一等賞”をとらせていただきましたが、その件についても言及しています。女性の性欲について、フェミニズムでは慎重な立場を取っていますが、当書では完全に与党的立場を取っています。すなわち、もちろん自分の体験も含めて「ムラムラしちゃうんだから、どうすんだよー」という。それを”恋愛”が解決してくれるような現実世界は、残念ながら今はないのです。

現在、30代の後半で、すでにアラフォーと呼ばれる人たちは、日本の歴史においておそらく最後の「人口人数多い組」であり、今までもそのマスの威力にて、多くの消費や考え方のトレンドを作ってきており、おそらくそれは今後も続きます。(サミュエル・ハンチントンの「文明の衝突」参照の事)その前後の世代は、よく見悪くもこの世代の人々の影響を受け続け、ということは、世の中はこの世代がキーとなって変容していく。

特に女性は人事権も裁量権もあるようなプロの仕事人が史上初めて多く現れた最初の世代で、今後、少子高齢化の中で確実に中核になっていく世代です。彼女たちよりも約10年年かさの私からみると、彼女たちの現実というものは理解不可能というわけでは全くなく、実は私たち世代の少数過激派がやっていたことのマス化のように思えることが非常に多いんですね。40代は人生後半戦のベースメイク作りの期間。ここから私の場合、人生が本格化したという実感があるだけに、僭越ながら、この重要な時間を有意義に過ごすためのアドバイスをさせていただいた次第。


コンテンツは、以下のごとく。
・四十路と恋愛
恋愛を因数分解して欲望を分散化/若い男は逃げていくものと知れ
・四十路とセックス
身体がヴィンテージバイク化/自分で性欲をまかなう光合成女子/ゲイに学ぶ官能の纏い方
・四十路と健康
不健康を逃げ道にしない/ハイヒールとの付き合い方
・四十路と美容
40歳はスタイルの元服期/費用対効果が高いのはヘアスタイル
・四十路とファッション
「人並み」から逸脱せよ! ?冒険と”イタい視線”とのバランスは?
・四十路と仕事
「褒められたい」動機は身の破滅/スタイルではなく、感情で仕事をする

 女性は元気だよな、などと、世間は言ってますが、そんなことあるわきゃ、ないだろーという実感がある。このコンプライアンスの世の中、女性は「アクセルを思いっきり踏みながら、ブレーキも同様に思いっきり踏まなきゃならない」というぶすぶす状態を、以前にもまして発動しなければならないので、ストレスフルなことこの上ないわけです。ブレーキの原因は実は”知らないこと”の不安やもやもやだったりするので、それをこの本では解き明かしていきました。人並みの女の幸せ、というものは、もはや無い。それぞれが”規格外”を目指す他は無いという、わかっちゃいるけど、無理っぽい事に火がつくと嬉しい限りです。

 11月26日(金)発売ですが、アマゾンで予約受け付けています。
四十路越え!帯あり 

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2010年10月11日月曜日

坂本龍一×湯山玲子 「男女公論」|commmons

坂本龍一さんとの対談連載、commmons時代の記事(2009-2011)はこちらをどうぞ。
http://www.commmons.com/commmonsmag/danjo/

現在は雑誌『GOETHE』(ゲーテ)にて連載中です。
http://www.gentosha.co.jp/goethe/
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2010年9月27日月曜日

TBS特番「シンデレラ画報」出演と「美人寿司の夜 ドイツ編」でふ〜。


いやー、怒濤の二日間でした。
(二日間の一日目の9/25)
まずはこの日、TBS特番で、10/5 11:50放送予定の、「シンデレラ画報」のスタジオ収録のため、砧のスタジオ入りしました。雛壇のひとりとして出演したのですが、バラエティー番組の制作現場体験は相当に興味深いモノでした。一時間番組を作るために、たっぷりと時間をかけ、リハを行います。
リハはホンモノの司会であるタレントふたり、今田耕司さんと柳原可奈子さんではなく、スタッフが台本通りに進めていくのですが、ここで私たちは、「司会のフリが無い限りは発言の機会が与えられない」という過酷な現実にぶち当たります。そして、雛壇の人間はもともと、そういう気ではないにしても、その現実を前にして、強制力が働くんですよね。
他のトークセッションの場合、「割り込む」ことで発言の場を確保できるのですが、その「突っ込み」の権限を与えられているのは多くは司会者だけ。とすると、台本上自分の番が回ってきた少ないときだけが、約束された発揮どころ、なのですよ。ここいら辺、twitterと似ていますよね。とすれば、質問に対して、紋切り型を裏切る、かつ言い切り型のフレーズで応戦することが効果的だと分かってくる。
素人雛壇番組として有名なのは、「恋の空騒ぎ」ですが、あそこに出ている素人出演者たちが、露悪的ななっていくのが非常に理解できました。明石家さんまがおもしろがれる、かつ好みの女の子たちだけが雛壇のヒエラルキーで勝ち組になることができるわけです。あの場は女性のリアルな恋バナという体裁ですが、司会のさんま氏がその生殺与奪をにぎっているだけに、彼の女性観の反映となる。弾けているようで、実はけっこう古くさい男と女の関係がベースだったりします。
ということは、この番組のテイストは司会者に大きくかかってくるということになります。番組は女性の情報番組の体裁を取りながら、その実、かなり過激でリアルな女性の美容や性癖の現状を披露するというもので、男性司会者に「こんな女、信じられねー」というような蔑視や逃げの感覚が横たわっていると、これ、大きく"キワモノ"に傾いていくという心配も出てくるわけです。現に若いスタッフによるリハは、そういうテイストが感じられなくもなかった。しかしながら、本番の今田耕司さんの司会は、そういった危惧をはらいのけて、素晴らしいものでした。
リハを経て、つい露悪に走りそうになる出演者がいると、彼はそこに突っ込まずに軽く交わして話を進めていきます。(ここ、凄く重要なことで、この番組を支持するはずの女性視聴者の辛口の目は、そういう、女の発言者を多分、許さないからです)  加えて、男としての自分の体験に則した興味、これは世論、ということですが、それを見事に質問化してバランスを取ってくれるんですね。
柳原可奈子さんのサブ司会も上手かったなー。瞬発力かつ、前述した同性ならではの意地悪目線による突っ込みの切れ味が良いことといったら!! この収録の長丁場、最後の方までテンションと細やかさが変わらないという点にも、プロの凄さを感じました。生き馬の目を抜く競争の中で頭角を現すおふたりだけのことはあります。
フェリーニの『アメリカの夜』やレッドフォードの「クイズ・ショウ」などの作品を通じて、テレビや映画の非日常な祝祭空間を見知ってきましたが、やはり現実の現場は迫力に満ちていました。大人数のスタッフが一丸になって、そのパワーが数時間の中に凝縮されるという"異常事態"そして、それがデイリーに行われているという世界。番組を余裕で仕切って、颯爽と帰る今田さんの後ろ姿は、「ゴルゴ13」のようなハードボイルド感満載でしたね。番組内では、ゲストの私たちの固有名詞を連呼していましたが、仕事が終わればさっぱりと消去して、また次の戦場に出向くんでしょうなぁ〜。
シンデレラ画報収録photo
写真はユーレカちゃん。実は彼女が上智大外国語学部生だったころからの知り合いだったのだ。オモロイ女!! 
(二日目)
7月に続いて、<月観ル君想フ>と組んでの「美人寿司の夜」第二回目のドイツ編です。タッグ相手は、ベルリンのジャズトリオの <ジョニー・ラ・マラマ>。会場は代官山の"M"。いつも顔を出してもらっている、御常連、ドン小西さんや野宮真貴さんを筆頭にまたまた、いろんな人たちが遊びに来てくれました。Ustチームとして、関智さんの番組「関っちなう」も参入。いつも日本酒をご提供いただいている瀬古酒造さん、そして、今回の食材にご協力いただいた、葡萄屋さん、どうもありがとうございました。
 酢飯の恐るべき親和力に目を付け、世界のあらゆる食材と寿司のコラボを追求しているこのたびの美人寿司ですが、試行錯誤の上、ドイツのボロニアタイプのソーセージは粒マスタードをわさび替わりにつけた巻き寿司が手前味噌ですが、秀逸でした。ソーセージのちょっと強めの塩気が赤酢とよく合うのです。
 JLMの演奏は、二度目ですが、至近距離で観ると、ベースとギターが役割を交代したり、プレイヤーオリエンテッドな細かい引き出しが目白押しでした。ギターもタフサウンドでちょっと面白い音がするな、と思っていたら、カスタム仕様。そして、問題の"表現"そのものですが、これは映像のシンクロなども使い、欧州カルチャーの中にある古典的なアヴァンギャルド、といった色合い。古典的とアヴァンギャルドは対立用語ですが、心ある文化系の方々はこの意図するところがおわかりになるはいず。「ジャズは死んだ」とアイロニカルに彼らは歌ってはいますが、死んだ、後の続け方としての菊地成孔、ファイブ・コーナーズの意識的なスタイルがあることに対して、彼らはマジに素朴でしたね。これは、悪いことではなく、この構えで突き進むと、演奏的には骨太感が出ます。惜しむらくは衣装で、彼らの"ユニフォーム"である、軍服よりも、白いスーツでこの"肉体派"をやっていただきたかった。
もとい、美人寿司は、今回初めて、若女将をデビューさせました。
近い将来、本当に女だけ9人の美人寿司をやる計画があるのでその第一号というわけです。野宮真貴ちゃんは、「美男寿司もやってよ」と言っていましたが、それはまた、別個の企画有り!
そして、今回、女将の頭上に輝いたのは、伝説の編み師、203gowさんのオリジナル。「竜宮城のかんざし」というお題に「こう答えるのか!!」という凄い作品。ありがとうございました。
それとですね。
お客様の中で、写真を撮っていらっしゃった方、ぜひ、お送り下さい。カメラ忘れちゃって、自分のを撮っていないんですわ〜。お写真はこのページに逐次貼り付けさせていただきまーす。
美人寿司べ4DSCF0044
美人寿司べ3photo
 
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2010年9月26日日曜日

西本智美 指揮・演出「ロミオとジュリエット」と錦糸町「ゲゥチャイ」


ハーパスバザー連載の「ベルばら手帖」がご縁で連絡を取り合っている、世界の(強調)西本智実さんによる指揮・演出の「ロミオとジュリエット」@すみだトリフォニーホール。ご招待を受けたので、湯山昭を誘って、久々の父娘鑑賞。西本さん、実は父の曲を子供の時にさんざんピアノで弾いており、ご自身も作曲科を出られたこともあって、ファンを公言なさっていたからの所以なのです。
連載にも書いたけれど、多分西本さんは人類始まって以来、初めての「バレリーナとしての体験がある」指揮者なんですよね。そう、彼女は中学生時分までバレエを習っており、舞台の踊り手としてクラシック音楽を身体で体験しているわけで、これはもの凄い武器なんですよね。ワルツなんかの3拍子は、例のウィーンフィルのヨハンシュトラウスの恐ろしいほどの突っ込みのごとくに、エンヤーコーラのどっこいビートの日本人には難関と言われていますが、そこの感覚を身体が知っているという点で。事実、彼女はそこのところをヨーロッパの先達たちに評価されているといいます。今回のロミジュリもエモーショナルで大ロマンチックなプロコフィエフの名曲をグルーヴィーに、かつ非常に良くオケを鳴らせるパワープレイで振り切りました。
オケが舞台を全て占め、なんと、バレエはホリゾントに浮かんだ奥行きのない高台で踊るという演出の趣向。これは非常に知的な企てで、マイムっぽいバレエ(狭いスペースなのでそうならざるを得ない)が、中世の人形芝居のようにも感じられて、バレエと音楽、今回は主客が転倒したその立ち位置を奇天烈にせず、正しく納めることに成功しています。そう、ご存じ文楽は実は人形の動きを見ながら、三味線と義太夫節を聴かせる表現なのですが、そのバランスに近い。
それに加えて、両脇にシェークスピアの電光掲示板のストーリーの一節が流れるのです。最初はちょっと盛り込みすぎかな、とも思ったのですが、それは杞憂に終わりました。というか、その文言と音楽の宛所が異様にマッチしていて、逆に感情が総動員してロミジュリの世界に入っていく、ブースターのように作用してくる。また、今回発見したのですが、このロミオとジュリエット、実は珠玉の文言に溢れている!!ものすごーく有名なストーリーなので、知ったつもりになっているのですが、これ、こんなに文学的に凄い作品だったとは。シェークスピア、本当にあなどれん。楽屋で尋ねたら、西本さんはこのテキストにもきちんと手を入れていて、全体のバランスを調整したと言うから、凄い。
でもまあ、本当にプロコフィエフの音楽がいいんですよね。音響的にも例の「モンタギュー家とキャビレット家」の中にアルトサックスがふらっと不良っぽい旋律を拭いたり、ビオラの美しいソロもある。ジュリエットのテーマの美メロ具合は、もはや、ギャンブル&ハフとか、マーヴィン・ゲイと同根。
父はなんでも、5.6年前にバリオペラ座でロミジュリを観て、「人生で初めて舞台を観て泣いた」らしい。
ということを、しきりに西本さんに言ってましたね。
来るときに違う改札に出ちゃって、線路をまたいで大回りしてやっと会場に着いたという父は、その長い?道程の最中にお腹がすいても「人生初めて、牛丼屋に入って250円の牛丼を食べた」と自慢していましたw>
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錦糸町と言えば、タイ料理の名店「ゲゥチャイ」。父を帰したあと、一人タイメシ。クイティアオ・ナムトックという肉麺と菊花茶とデザートにチェストナッツのタピオカ。
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2010年9月19日日曜日

9月26日(日)「美人寿司の夜 世界音楽篇② ベルリン」開催します


「おもしろき こともなき世に おもしろく」

と、これただ今佳境を迎えているNHK『龍馬伝』は高杉晋作の辞世の句ですが、
これ、まさに美人寿司のポリシーであると感じ入りつつのご案内です。

寿司のある、ポストクラブ時代の新ラウンジ「美人寿司の夜 世界音楽篇②ベルリン」は、彼の地のフリー・アヴァンギャルド・ジャズユニッ ト、「ジョニー・ラ・マラマ」御一行との夢の饗宴が実現することとなりました。

他の文化ジャンルと同様に「もう、新しいことは何も出てこない」と言われ続けていたジャズも、ゼロ年代を経て、大変に面白いことになっています。日本ではご存じ菊地成 孔、フィンランドのザ・ファイブ・コーナーズなどなど、彼ら新世代のアプローチは、クラブカルチャー以降の音響や、サウンドだけでなくジャズの歴史感を踏まえた上で の知的かつ身体的なリミックス感覚が特徴的で、ボストクラブ時代の新たなファンを開拓していました。

ベルリンの「ジョニー・ラ・マラマ」もまた、その流れのまっただ中にいる存在。彼らの特色は、そのスピリットの中に、色濃くアメリカのアンダーグラウ ンド感が潜んでいるところ。まあ、もの凄く簡単にいってしまえば、ザッパ、ミーターズ、トッドド・ラングレン(アヴァンギャルドモード時の)、デ ビッド・リ ンチ、トッド・ソロンズといったセンスに反応する方々のためのジャズ、といっても過言ではないでしょう。

invis氏がブログで以下のごとく、紹介しています。http://invs.exblog.jp/10621797/

フリージャズのイディオムを意識しながらも、ヴォイスを巧みに取り入れた構成により、ジャンルを超えていることさえ忘れさせる、鋭く現代を抉るベ ルリンの トリオ。ポスト・ロック、メタル、ドラムン・ベース、ニュー・クラシック、キャプテン・ビーフハート、フランク・ザッパの影響を見せながらも独自の視点で新たな音楽世界を拓く。音楽にユーモアは溶 け込むことができるのかという命題を抱えながら、自虐・諧謔・抱腹絶倒のステージ・パーフォーマンスは音楽という範疇を超え、現代アートやイギリ ス BBCのモンティ・パイソンにも通じるアグレッシヴさを持っている。音楽を奏でながらその枠組みを同時に解体していく不安と爽快さが不思議に同居する稀に みるグループだ。

もう、これ以上の説明はありませんね。

迷彩色のミニタリーバトルスーツに身を包んだ彼らの面構えは、映画「フルメタ
ルジャケット」でミッキーマウスマーチをバックに敵陣に突っ込むアレ や、
「MASH」で戦時下手術をしながらとんでもないブラックジョークを言い交わす、
不良外科医のようでもあります。




↓白いスーツでジェフベックから、エレベーターミュージックまで!





彼らが今回、代官山のMという空間と酢飯の匂いにインスパイヤされてどう、イ
ンプロを炸裂させてくれるか!! もちろん、女将の公開インタビューでは、ベル
リンとユーロのジャズシーンや文化状況も尋ねていきます。

さてさて、寿司ですが、こちらも彼らの諧謔味とユーモアにちなんで、寿司はも
ちろんのこと、ベルリンの”江戸前”である、ソーセージやアイスバイ ンなどの
肉ネタを色濃く盛り込みみ酢飯との二国同盟を実施する所存。「寿司が喰えな
かった」という前回のお声も考慮に入れ、今回は画期的なシステムを取り 入れ
る所存。

↓想像図

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耳と目からは彼らのアヴィンギャルドな演奏、口からは美人寿司、そして、それ
らの情報を受け取る頭脳ははひとつ!!! 皆様、ひとりひとりのアタマの中で感情
やセンスがどう動いていくのか、を夏の断末魔の季節にぜひ、ご賞味下さい。

この夜はみな様にゆったり楽しんでいただくため、
先着定員制を取らせていただきますので、ぜひぜひ、お早めのご予約を!!
下記の予約フォームまたはお電話にてご応募くださいませ。

●予約フォーム(~9月24日24:00迄)
http://www.moonromantic.com/?p=85
*「希望出演者欄」に「美人寿司の夜」とお書きください。

●電話予約
03-5474-8137(16:00 ~ 21:00/窓口:月見ル君思フ)
*会場はM EVENT SPACE&BAR(代官山)となりますのでお気をつけ下さい。

●前売:4500円+1Drink 500円


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美人寿司の夜 ~世界音楽編 vol.2 ドイツ~
feat. Jhonny La Marama from Berlin
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【LIVE】
Jhonny La Marama

【Food Performance】
美人寿司

■日時
2010年9月26(日)
開場:19:00/開演:19:30

■会場
M EVENT SPACE&BAR(代官山)
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-33-18 コート代官山B1F
http://www.m-event-bar.com/

■料金
前売:4,500円/当日:5,000円 (+1D 500円)

■チケット予約
●予約フォーム(~9月24日24:00迄)
http://www.moonromantic.com/?p=85
*「希望出演者欄」に「美人寿司の夜」とお書きください。

●電話予約
03-5474-8137(16:00 ~ 21:00/窓口:月見ル君思フ)
*会場はM EVENT SPACE&BAR(代官山)となりますのでお気をつけ下さい。
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◆ 美人寿司とは……
著作『女ひとり寿司』の脱稿間際、とある友人の出版記念パーティーで自慢料理
を提供しようと思っていた矢先、「ユヤマ、寿司の本書いているんだっ たら、
握ってみてよ」という冗談を真に受けて2004年にスタート。
白装束の男の美学の真逆。フリソデ姿と高島田というデコラ着物スタイルにて、
寿司を握るパフォーマンスを行い、内外問わずのパーティー、お集りに お声を
かけていただいている。
ふざけたルックスに対して、寿司はなかなか本格派。酢飯の酢は江戸時代に使わ
れていた赤酢を使用、築地場内に買い付けにいき、ハイクラスのまぐろ はもと
より、旬の珍しい魚介が選ばれていく。(秋のいくら、夏はたこのたまごの海藤
花、沢ガニの素上げなど)
海外公演?にも積極的で、2004年にボローニャ、2005年にモスクワ、2007年には
ベルリンのコムデギャルソン・ゲリラショップで寿司を 握っている。
2010年は、7月にノルウェーの注目ユニット、SKIDIとのコラボを行った。





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2010年9月16日木曜日

UST「関っちなう」第二回目に出演


本日9/16、21時より、UST「関っちなう」第二回目に出演します。

ナビゲーターの関君は、徳間書店時代にSFアドベンチャー誌の編集長としてサイバーパンク黄金時代を築き上げ、ゲームブロデューサーとして数々の名作を世に出した才人。

まあ、同じ文化系肉食偶蹄類? で共通なところがある方なのですが、今日の話はなんでしょな。

予想するに、バズ・ラーマン、デート、スナック、イタ飯、小説、坂本龍馬、釣りなんぞが話題になるのでしょうか。

しかしながら、関君、故ナンシー関も一目置いた名編集者ですので、実は名インタビュアーでもあります。故に私は大船に乗った気持ちで楽しんできます。
よかったら、遊びに来て下さい。
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2010年8月11日水曜日

坂本龍一×湯山玲子「男女公論」イン・ドミューンの話


一昨日の8/11日、ドミューンに坂本龍一さんと出演してきました。
 これ、教授のcommonsおよび、月刊誌「ゲーテ」で連載している「男女公論」が出張Ustしたもので、教授来日の折、美味しいモノを食べつつ男女のよしなし事や諸問題を語るというコラム対談であります。番組のテキストは、そちらの方で鋭意掲載しますので、ぜひ、ご覧になってみて下さい。
 さてさて、現場はというと、いつもの雰囲気を出すべく、私セレクトで菓子珍味を用意して、朱漆と菊のアンティーク皿にずらりと並べたんですが(こう言うときにこそ普段死蔵されている、湯山珍宝館のコレクションが活躍するのだ)、なんだか、つぶれかけた温泉宿の夕ご飯みたいになっちゃったんだよねw。
 ドミューンという人気メディア出演なので、一応、構成なんかも考えていたのですが、のっけから教授はフェードインしちゃうし、もういろいろ脱線しちゃいまして、いつもの飲みの雰囲気になっちゃった。しかし、本当はもっと過激発言が多いのですが(まあ、ほとんどが天下国家と下ネタですが)、そのあたりは言外にご想像下さい。
ドミューンが誇る、宇川直広君のカメラワークは最高でしたね。梅宮たっちゃんの「シンボルロック」に、ウルメイワシの菊皿が大写しになったときには、もうこれ、新手の現代美術かと思ったよ! 
 さてさて、Ust後に個人的に問い合わせが多かったので、このブログにて、あの場の美味珍味をご紹介しますです。
 というか、番組中にも言いましたが、本当に日本人のグルメ水準は高すぎる セレクションは世界一の呼び声が高い、伊勢丹新宿と、池袋SEIBUのデパ地下に行ったのですが、もうもう日本全国世界各国の味が集結しており、昔、中国の皇帝が権力と金にものを言わせて行った満漢全席が、普通の黄金持ち庶民レベルで堪能できる(坂本語録)というもの凄さ。ウルメイワシを買った凄い加工魚介類の店のオヤジに、ダメもとで「琵琶湖のフナのなれ鮨ある」って聞いたら、ニヤッと笑って奥の方からそれが出てきたのにはびっくりしました。値段を聞いたら、金一万六千円なりで泣く泣くあきらめましたが、これを買う客がいるってことです。この間行った、スウェーデンが福祉や美しい住居環境でリア充を目指すのと対局で、私どもはウサギ小屋で過酷な社会環境ではございますが、美味珍味の下の快楽で人生を充実させていただいております、っていう まあ、快楽のゼロサム理論ですな。どっちを選ぶかはまさに国民性なんですかね。
さて、当日のメニュー一覧はこれ。
皆さんも、取り寄せてみて!
・京都は亀廣永の名菓「したたり」
祇園祭の菊水鉾の茶会ででる菓子として有名ですが、黒糖の寒天固めが口中で崩落する快感はヤバすぎ。
・愛媛のうるめいわし干し
本当は土佐が名品。苦み、という美味を味わうのにこれほどのものがありますかしらん。
・京都は和久傳の「すっぽんの煮こごり」
現場ではゼラチンが溶けてスープになっちゃってた。白米ご飯の上にのっけでも旨いのだ。
・長崎は福砂屋のカステラ
これはもう、NHK「龍馬伝」の影響。亀山社中はコレで商いしようとした。
・デメルのザッハトルテ
究極のチョコレートケーキ。ウィーンの本店は表参道店ほどオシャレじゃなかったなー。
・風月堂のゴーフル
昭和の東京の中産階級の高級お茶菓子、という二人のノスタルジックからセレクト。ピアノの発表会のお祝い、というとたいていコレだった。
・ウナギの山椒佃煮
佃煮のニューウェーブ。パスタのカッペリーニにオリーブオイルと混ぜて和えても旨い。
・宮崎の芋焼酎ハナタレ
教授大推薦の一本。「百年の孤独」の黒木本店の逸品。独特のセメダイン臭がタマラン。
・静岡のSAKE ROCK
大村屋酒造所の日本酒。度数が高くて、口中の暴れっぷりがウィスキーっぽい。
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2010年7月9日金曜日

『ビジネスの成功はデザインだ』(神田昌典氏との共著)発売されました


この本が出るきっかけは、昨秋、神田昌典さんと行ったセミナーでした。
 当時私は、野宮真貴リサイタルvol.3をプロデュースしておりまして、その折に、「企業の人たちに、野宮真貴リサイタルが代表する<極めて女性的でおしゃれなステージ文化とその周辺マーケット>」について、観てそして学んでいただく機会をつくろう、と、まあ、大人の舞台芸術鑑賞会を企画した折の、講演部分を軸に、その時の対談形式ではなく、神田さんと私とで別々の筆致で、二部書き下ろしの共著として本にしたものです。
 今までに多くのプロのデザイナーたちが自らと、また、デザイン環境についてたくさんの素晴らしい本を書いています。プロのデザイナーではない、私と神田さんがこの本を書いた理由は、ふたつあります。ひとつは経営コンサルタントとして多くの優れた実績を残している神田さんをして、「このインターネット&見た目社会に、中小企業が発展していく、チャンスをつかんでいくのに、デザイン、ということを知り、使うことこそが必須である」ということを伝えたかった。もう一つは、これは私の実感ですが「ネットやハードの進歩で一億総クリエイターになりつつある時代に、今までプロの専門領域だったデザインリテラシーがメーカー側の必須教養になっていくだろう、という点。
 いくつかの日本企業が、社内コミュニケーションを英語にする、と発表して話題になりましたが、彼らがそれをする目的は、海外への市場拡大にほかなりません。とすると、やはりグルーバルなビジュアル・コミュニケーションの強力ツールであるデザインを知見として体得する、ということは、企業人にとってそれ相応の必須教養であることは間違いないでしょう。
 私のパートでは、いくつかの成功例が示したマーケットと、そのデザインがなぜ、消費者の欲望を刺激しえたのか、というコミュニケーションの実態を時代背景なども交えて綴っています。
 バブルの好景気時代、デザインは「よくわからないけど、カッコいい」ことの象徴でした。当時のサラリーマンは、背伸びをしてそういったトンがったデザインの空間やモノに触れようとしたものです。しかしそれは、バブル崩壊後の不況時代にまるでスケープゴートのように扱われ、「カッコ良いものは、売れない。ベタで行こうよ」という、デザインに対するクールな態度がもてはやされ、そして、現在は、もっと本質的な攻めと売り、もしくは「相手に弱みを見せないための自衛の武器」というような、コミュニケーションの総力戦のツールとして、デザインが立ち現れている、ことをあらためて自覚する必要があります。  (時代の併走者として、アートというものも強力にクローズアップ、されていますしね)
また、インターネット時代、個人で仕事をしている人間は皆、「ひとり上場」といえる構えとブランディングを装備しようとしています。デザインはもちろんのこと、その部分にも大きな役割を果たしています。
たとえば、ローリングストーンズはあの唇と舌のマークをシンボライズしたが故に、イメージが強固になった、チェ・ゲバラが革命の何たるかを全く知らない若者のTシャツに今でもプリントされているのは、かれのあの特徴的な髭とベレーのデザインスタイルだからです。デザインを読むためには、実はカルチャーや文化史的な教養も必須になってくるのですが、「役に立たない小説や映画は、時間を使う価値がない」と言い切る、最近のビジネス書周辺の費用対効果主義者(ホント、多いらしい)たちに、そのことの脆弱さも警鐘したかった。
この手の筆致は、『クラブカルチャー!』(毎日新聞出版局)以降、初めてかもしれませんね。
私のキャリアには、雑誌編集という部分がかなり長い期間にわたったあります。思い起こせば80年代の「ぴあ」という、当時としては先端出版社で、全く経験がないまま最初からビジュアル別冊編集長!  という立場(こういうチャンスが20代中盤で来るのが、バブル期のいいところでした)で、諸先輩たるデザイナー諸氏たちと格闘しながら、デザイン言語たるものを身につけていったこと、また、90年代にカルチャー雑誌のSWITCHで、写真という強力なビジュアル装置、マガジンデザインというものと格闘したことなどの、まあ、集大成になったと思います。
http://magazineworld.jp/books/2118/
http://www.amazon.co.jp/ビジネスの成功はデザインだ-神田-昌典/dp/4838721188
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2010年7月1日木曜日

ノルウェーのシャーマニズムのジャズ窯変SKAIDI(スカイディ)に圧倒されてしまった





明日7月1日19時〜の「美人寿司の夜 〜世界音楽篇ノルウェイ」にてコラボする、ノルウェーの男女ユニット<SKAIDI>のライブに行ってきました。

私、生演奏を聴いたのがこれが初めてで、
あえて、言わせていただきますが、

彼らの音楽は絶対に体験した方がいい!!

音楽の質で言ったら、彼らは本当にフジロックでも、ライジングサンでも、メタモルフォーゼでも、大勢の観客を音楽の力で圧倒させることができるほどの実力者なのですが、このご時世、かつてのようにCD発売を見込んだプロモーション費で招聘ライブ、というような図式が通用しなくなった今、今回のような「知る人ぞ知る」来日になってしまうことは避けられない現実なんですね。

さて、このユニットを一言で言えば、北極圏に住む少数派民族"サーメ人"の伝統音楽「ヨイク」のボーカルと、ノルウェーの最先端を行くジャズ・ベイシストの異色デュオということになります。「ヨイク」は彼らの精霊信仰におけるシャーマニズムとも深い関係があって、「こぶし」を多用する唱法は、演歌や民謡でもって私たち日本人には大変に近しいもの。ユーラシア大陸の一部に見られる、ホーメイというダブルトーンボイスも用いられます。

 すべての民族音楽の響きは、それだけでも必ず、人の心の何かに訴える何か、無意識領域に及ぼす力があるのですが、このSKAIDIはそのベースアレンジとも相まって、たとえば、この東京のオフィスビル街で聞いたならば、コンクリートで覆われた地面から、わらわらと地霊が召還されるような、爆発力を秘めているんですね。それはそれは、美しくて、破壊力のある爆弾です。

 もちろん、彼らの音はFace bookやアルバムで知ってはいましたが、まさかこれほど凄い音楽性の持ち主とは!   

  驚愕しつつ、こんな凄いミュージシャンとお手合わせする、我らが美人寿司はどうなのか?   との恐怖が一瞬心をよぎりましたが、今回は私はディレクターに退き、謎の寿司職人(某有名シェフ)を三顧の礼を持って招き入れ、ノルウェーから招聘した鮭の野郎、二匹とともに、胸を借りる覚悟で臨む次第。

 実は、本物を見る前に、私の心にひとつ疑念が会ったのは事実。

 その疑念とは、ワールドミュージック系が往々にして落ちる罠である、「西洋楽器使いがエスニック奏者の猛獣使いに見える」という点。もちろん、前者Aが本当に後者Bの音楽性に感動したからこそのセッションであろうことはよーくわかっているのですが、その真摯な気持ちとは裏腹に、結局、AはBを前にして自分の持っている案外と狭い音楽のルールや構えを全く変えずに演奏するものだから、結果、「器は我々、西洋音楽の構造とコード進行をご用意しましたら、その上で自由にやってくださいな」的な、まあ、言ってみれば、単なる安直なお手合わせ、で終わる場合が、今までの経験上、大変に多いのです。たとえば、「ブエナ・ヴィスタ・ソシアルクラブ」ね。あのドキュメンタリーがなし得た偉業はみとめつつ、ライ・クーダは、彼らと一緒に音楽を演奏しなくたっていいじゃないか(まして、息子がドラムで)ですとかね。こちらはまだいいとして、ヨーヨー・マが嬉々として行っているシルクロード・アンサンブルの残念な結果(元々の楽器が持っている、独特のタイム感や音程がアンサンブルとして漂白されてしまっていてびくりとも面白くない)などを見るにつけ、暗澹たる気持ちに成ることが多いのですが、SKIDIにはその残滓さえ無い!

 スカンジナビアの第一線級のヨイク歌手、インガ・ユーソを発見し、惚れ込んで、自らの西洋楽器ウッドベースを見事にヨイクの側に"融解"しえた、ベースのスタイナー・ラクネスには、明日のインタビューでその辺をとことん聞いてみたいものです。ちなみに彼のベースアプローチは、ジョ二・ミッチェルと組んだ時のジャコ・パストリアス、ということは、チャールス・ミンガス似でもある。
 ちなみに、ライブ共々その模様は、Ustいたします。

それとですね。
後半は、SKIDIと例の「不協和協和音寿司の会」のメンバーの権藤知彦(ユーフォニアム)
田中邦和(ベース)、一ノ瀬響(キーボード)の面々がセッション乱入。SKIDIワールドに、この
業界の手だれたちがどのように遊んでくれるかが、本当に楽しみでもあります。

 これ、一日前の深夜のブログになってしまいましたが、自分のイベントとはいえ、相手の音楽があまりに素晴らしいので、音楽好きのひとりとしてあえて、宣伝させていただいた次第。

ご興味がある方は、ぜひに青山の<月見ル君思フ>に、お運びいただければ幸いです。

http://www.moonromantic.com/?p=2555

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2010年6月24日木曜日

シャネル秋冬コレクションに北欧神話をみた!




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 シャネル2010秋冬コレクションin代々木体育館に行ってきた。

それがですね、これがまた激しい北欧趣味だったんですよ。まあ、北欧というか、グリーンランド、アイスランドも混ぜた、北極文化圏モチーフです。

モデルの皆さんはひとりをのぞいて全員ホワイトブロンドでまあ、氷や雪のかけらのようなエンブロイダリーやアクセサリーとフェイクファーのもこもこをまとって、まるで、北欧神話に出てくるリョースアールヴ(白妖精)みたい。

そして、トライヴな味付けもされていて、ところどころにサーミ族っぽい意匠を見つけることができました。来る7/1には、「美人寿司の夜 世界音楽篇」でノルウェーからサーミ族の伝統的歌唱法のシンガーを呼ぶので、今、ちょっと彼らの文化をひもといているだけに、びっくり。雑誌「コヨーテ」仕事でのストックホルム行き、といい、北欧は今年に来てどーっと我が身を襲ったマイブームだったのに、シャネルさんもそこに来ているんですかい。

おまけにまだあるんですよ。

見逃していた、ティム・バートンの「アリスインワンダーランド」をその後、観に行ったら、こっちの物語もこれまた至る所に、北欧神話趣味がバリバリ入っているんですね。だって、アリス、映画の中では戦士になって、怪物退治の戦士になっちゃうんだもの。金髪に鎧を着て、最後に剣を持って怪物ジャバーウォッキーを倒すアリスはまるでブリュンヒルデ! 

ストックホルムから地続きのこの北欧モードはいったいなんなんだー。

とはいえ、いろいろと仕事があって早くニッポンに帰化しなければイカンので、ディナーは新橋の「お多幸」の醤油系おでんを投入。新機軸、焼きなすのおでんは試してみる価値有り。

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